塗装を剥がれにくくさせる高圧洗浄

2013年11月14日

塗装を開始するにあたって、まず家の水洗いをします。

外壁塗装の場合ですと、おおよそ10年くらいの間隔で塗替えをすることが多いのですが、その間には風雨に晒され続けて汚れが強固に付着していることがあります。
屋根は塗装面に付着物があると、下地と塗料の密着性が低下してしまい塗装が剥がれやすくなることも。
モルタル外壁、特に表面がざらざらとしたタイプの壁では塗装が剥がれることは多くはありません。ですが、外壁のもう一つの主流であるサイディングの場合は注意が必要です。サイディング外壁にはチョーキング現象という白い粉の付着が激しく起きていることがあり、しっかり洗い落とさなかったために、塗装が剥がれる要因となることがあるのです。
 

 

塗装職人では最高150キロ圧が出る防音型の高圧洗浄機を使用して、家全体を洗浄します。この洗浄機の威力を表しますと、手に当ててしまえば指がちぎれるほど、ゴム長靴に当ててた場合は穴が開いてしまう強さです。この水流を利用してカビやコケ、汚れをしっかり洗い流します。モルタルのリシンやスタッコ壁では、塗装内までカビが繁殖していることがありますが、高圧洗浄で無理に落とそうとすると塗装が削れてしまったり剥がれることがあるため注意が必要です。
 

高圧洗浄で洗い流されるチョーキングの白い水


 

高圧洗浄機とホースリール


 
先ほどのチョーキングも、洗浄すると白い水が流れ出てきます。完全に落とすことは難しいかもしれませんが、下塗り材のシーラーが浸透するくらいには洗い落とすことが必要です。

また、塗装をしない箇所でも高圧洗浄をすることで汚れが落ち、きれいになることがあるので、一緒に洗ってもらうと良いでしょう。ただ、あまりにも汚れが激しく手間を要する場合は、別料金がかかることもあるため、工事前に確認しておくことをお勧めします。

高圧洗浄
 

工事をする前に知っておきたい、塗装後のトラブル

2013年11月13日

外壁塗装の工事には安いとは言えない費用がかかります。そして、大切な家を塗装するのですから、トラブルは未然に防ぎたいものですよね。この記事では塗装工事を行う前に知っておきたいポイントをまとめました。

では、塗装後のトラブル例をいくつか見てみましょう。
 
外壁にのみ高級塗料を使用、木部や鉄部が先に傷む
 

木部用の専用下塗り塗料


 
昨今、多くの塗装業者が高級塗料を使用した工事を謳っていますが、その塗料が家のどこに使用されているのか注意する必要があります。コストの関係により外壁にのみ高級塗料が使用され、木部や鉄部などには、それ以下の塗料を塗布していることもあります。外観に鉄部や木部が多用されている場合、壁より早く傷んでいくので、同等の塗料で塗替えをしてもらいましょう。
 
3度塗りをしない薄い塗装、または薄めすぎの塗料でクラック(ひび割れ)やカビ、汚れの再発
 

缶の上蓋には希釈しすぎの注意書き


 
塗料を重ね塗りして、厚みのある塗膜をつけないと塗装は長持ちしません。通常の塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの3回で仕上げます。また、塗料は希釈して使用するものがほとんどですが、コストや塗りにくさからメーカーで規定された以上に薄めていることがあります。これでは、塗料の持つひび割れ予防や、防汚・防カビなどの性能を著しく低下させてしまいます。適切な希釈をした塗料をたっぷり塗って肉厚に仕上げてもらうことが大切です。
 
下地調整(ケレンや高圧洗浄)不足による塗膜はがれ
 

研磨作業の下地調整


 

外壁塗装の剥げ


 
どれだけ高級な塗料を適切に希釈して、しっかり3度塗りした肉厚な塗装でも、全てを台無しにしてしまうことがあります。それは下地調整が不足し、塗膜が剥がれてしまうこと。鉄部や木部の下地調整とは、汚れや傷んだ塗膜を削り落すこと(鉄部にはサビ落としも含む)、外壁や屋根の場合は高圧洗浄を指します。このような工程を踏まないと、せっかくの厚膜も密着不良になり、剥がれやすくなってしまいます。塗装表面からは見えない作業ですが、塗装の持ちに強く影響するため入念な作業が必要です。

塗装は、施工直後はきれいに仕上がっている場合がほとんどです。その完成した状態だけを見て、塗装工事の質を判断することは難しいでしょう。その工事の真価は、塗替えから数年経過した家の状態を見なければわかりません。そのため、質の高い塗装工事をする業者を慎重に見極めていくことが必要と言えます。

塗装工事トラブル
 

外壁塗装をする時期の見極めと耐用年数

2013年11月1日

「マイホームを持ってから、ある程度の時が経過・・・外壁に汚れや傷みが見えてきたかもしれない。もしかしたら、これはもう塗替えをする時期にきているのだろうか・・・?」

このような考えが頭をよぎること、ありますよね。
または、訪問販売で来た塗装業者に住宅の傷みを指摘され、塗装工事を勧められたという方。

外壁塗装は一体どのくらいの時期、もしくは状態になったらするものなのでしょうか。
築年数ではかる場合、一般的なのは新築から10年前後と言われています。
中には、6年や15年といった月日で行うお宅もありますが、築6年の場合は経年による傷みというより、家を建てた際の施工に要因があることが多いようです。

または、クラック(ひび割れ)やカビなどの発生によって塗装しますが、カビや汚れの付着については美観を損なうものの、早急に工事をしなければならないというものでもありません。
明確な塗装時期というものは実は決まっておらず、個々人の考えによって変化すると言えます。

モルタルのクラック



カビの発生は美観だけで耐久性への緊急性は少ない



では、塗り替えた場合どれくらい塗装は持つのでしょうか?
「塗料の耐用年数は○○年くらい期待できます」、というように数値で表すことは可能です。
誰もが信じる「この塗料を使えば15年持ちます!」のリスク。

ですが、塗装はそのお宅の状態や、適切な材料の選択・希釈、施工の丁寧さなどが絡み合って耐用年数は変わってくるのです。
耐用年数だけで全てを量るのはなく、実際に行われる塗装工事の中身を見る必要があります。

塗替え時期と耐用年数