工事をする前に知っておきたい、塗装後のトラブル

2013年11月13日

外壁塗装の工事には安いとは言えない費用がかかります。そして、大切な家を塗装するのですから、トラブルは未然に防ぎたいものですよね。この記事では塗装工事を行う前に知っておきたいポイントをまとめました。

では、塗装後のトラブル例をいくつか見てみましょう。
 
外壁にのみ高級塗料を使用、木部や鉄部が先に傷む
 

木部用の専用下塗り塗料


 
昨今、多くの塗装業者が高級塗料を使用した工事を謳っていますが、その塗料が家のどこに使用されているのか注意する必要があります。コストの関係により外壁にのみ高級塗料が使用され、木部や鉄部などには、それ以下の塗料を塗布していることもあります。外観に鉄部や木部が多用されている場合、壁より早く傷んでいくので、同等の塗料で塗替えをしてもらいましょう。
 
3度塗りをしない薄い塗装、または薄めすぎの塗料でクラック(ひび割れ)やカビ、汚れの再発
 

缶の上蓋には希釈しすぎの注意書き


 
塗料を重ね塗りして、厚みのある塗膜をつけないと塗装は長持ちしません。通常の塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの3回で仕上げます。また、塗料は希釈して使用するものがほとんどですが、コストや塗りにくさからメーカーで規定された以上に薄めていることがあります。これでは、塗料の持つひび割れ予防や、防汚・防カビなどの性能を著しく低下させてしまいます。適切な希釈をした塗料をたっぷり塗って肉厚に仕上げてもらうことが大切です。
 
下地調整(ケレンや高圧洗浄)不足による塗膜はがれ
 

研磨作業の下地調整


 

外壁塗装の剥げ


 
どれだけ高級な塗料を適切に希釈して、しっかり3度塗りした肉厚な塗装でも、全てを台無しにしてしまうことがあります。それは下地調整が不足し、塗膜が剥がれてしまうこと。鉄部や木部の下地調整とは、汚れや傷んだ塗膜を削り落すこと(鉄部にはサビ落としも含む)、外壁や屋根の場合は高圧洗浄を指します。このような工程を踏まないと、せっかくの厚膜も密着不良になり、剥がれやすくなってしまいます。塗装表面からは見えない作業ですが、塗装の持ちに強く影響するため入念な作業が必要です。

塗装は、施工直後はきれいに仕上がっている場合がほとんどです。その完成した状態だけを見て、塗装工事の質を判断することは難しいでしょう。その工事の真価は、塗替えから数年経過した家の状態を見なければわかりません。そのため、質の高い塗装工事をする業者を慎重に見極めていくことが必要と言えます。

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