ひとつのお宅に2種類の外壁が……
2015年11月9日
本日紹介する現場は、2種類の外壁を持つお宅です。
周辺に素敵な並木道や公園がある、落ち着いた住宅地。
外壁はあえて、ふつう用いられる外壁用サイディングボードではありません。
左側はジョリパット(横目入り)、右側はリシン(吹き付け)と、
ひとつのお宅が2種類の外壁をまとっています。
帯板の白い縦の部分は隙間をシールパテ補修したところです。
ジョリパット(横目入り)部分のアップです。櫛引といって個性的な壁面ですね。
実は、この2種類の壁面処理。ご覧になってお分かりのように
双方ともに塗装面としては目が粗く、凸凹があります。
……つまり、塗装工事はなかなか大変なのです。
職人の技術がモノを言うのはもちろんですが、ふつうのサイディングボード外壁に比べて
表面積が大きくなりますから、塗料も多く必要で消費量が並大抵ではありません。
これを「塗料を喰う壁」と呼んだりします。
この稀な「塗料を喰う壁の塗装工事」はまた、後日。
どうぞ、ご期待ください。
2軒同時の塗装工事、着々。
370kgの塗料を使った外壁塗装
2013年11月18日
外壁塗装と一口に言っても サイディング、モルタル、ALCなど様々な種類の外壁があり、更にそれぞれの家の環境があります。家の環境や築年数により傷みの箇所や具合も大きく変わってきます。

クラック
ザラザラと凹凸の激しいモルタル外壁での施工。モルタルはクラック(ひび割れ)が発生しやすい特徴があり、このお宅ではカビも多く発生していました。塗装前にしっかりと高圧洗浄を行うことでこびり付いた汚れやカビをしっかりと除去。この汚れや古い塗膜を残したまま塗装をしても汚れ部分から剥がれてきてしまい、長く保つ塗装とは言えなくなってしまいます。

モルタル外壁のクラック補修
汚れをしっかりと落としたらクラック(ひび割れ)の補修。他にも木部や鉄部、傷んでいる所があったら大工などの専門職人を入れてしっかりと直しておきます。傷んだところを覆うように施工をしても、やはり長持ちする施工とは言えません。
クラックにシーリングを埋めて、戸建て以外の鉄筋コンクリートなどの外壁にはUカット工法やVカット工法など技法を駆使し、しっかりと補修します。
補修が終わったら一流メーカーで開発されたパーフェクトフィラーを下塗り材に使用。フィラーはシーラーより弾性があり、クラックの対応に強い塗料です。今回のお宅では下塗り~上塗り、全ての施工を終えるまでに25缶。およそ370kgもの塗料を使いました。
どれだけ汚れをしっかり落とそうと、どれだけ傷んだところをしっかり直そうと、外壁を塗りあげる塗料に手を加えてしまっては意味がありません。薄めすぎた塗料を使えば手間も材料費も省くことが出来ますが、見た目だけの仕上がりになってしまいます。370kgもの塗料をメーカーが定めた希釈率に従って用意して適切な施工を行うことで、塗料の性能を最大限に引き出し、丁寧に行った下地調整が生きて家を長く守る施工へと繋げることができます。